離乳食を開始した段階で、食事後1〜4時間後くらいに、急に子供が嘔吐した経験はありますか?
それは「消化管アレルギー」の可能性があります。
僕の息子も生後8ヶ月の時に「卵」を食べて、食事少し経ってから嘔吐しました。
同じ経験をされているママやパパに読んで頂いて、今後の生活や治療に活かしてもらえたらと思います!
乳児期の息子に起きたこと
生後8ヶ月、離乳食も開始し少し経った頃。
妻と「そろそろ卵とか食べていきたいね」と話していました。
ある日、最初は卵白から少し食べてみようということで、小スプーン1杯にも満たないくらいの量を息子にあげました。
食べた直後、特に変わった様子なし。その後も何時間か経過したけれど特に変わった様子はありませんでした。
その後、前回卵白問題なく食べれたし、息子も卵白美味しそうに食べてるし、量は少し多めにあげました。
食べた直後は特に変わった様子はなく、気にかけていなかったのですが、食べた2時間後くらいに突然嘔吐しました。1回吐いた後は、少しスッキリした様子で、入眠しました。
卵白を食べたことは認識していたけれど、食べてしばらく経ってから嘔吐?
アレルギーといえば、皮膚症状(赤くなったり、痒くなったり、腫れたり)、呼吸症状(荒くなったり、ひどいと呼吸困難になったり)が、食べた割と直後に見られると思います。
だからアレルギーっぽくないよな…、けど見たことないくらいに嘔吐しているし…。
と妻と2人でかなり心配しました。
昼食で卵白を食べたので、夕方近くのクリニックに行くことにしました。
クリニックでの結果は、一言で言うと「大丈夫!」とのこと。
とりあえず一安心しました。いろんな病気を考えたりしていたので、何もなくて安心しました。
となると、卵白を食べたことによるアレルギーが1番濃厚になるけど…。
いろいろネットで調べてみると、「消化管アレルギー」ってものがあるらしい。
僕自身看護師をしているけれど、馴染みのない言葉でした。
先ほども言っていたように、アレルギーは即時型のものがほとんどで、そのような患者さんしか経験がなかったです。
ただクリニックでは、大丈夫とのことだったんですが、検査のために大きな病院に紹介となり、後日行くこととなりました。
消化管アレルギーについて
消化管アレルギーについて考える前に、アレルギーってなんだろう?
わかっているようで、いろいろ複雑で難しくないですか?
アレルギー反応の分類として、Ⅰ型〜Ⅳ型(Ⅴ型を含む場合も)があるそうですが、そんな分類言われてもわかりませんよね…。
僕も聞いたことはある程度で詳しくは覚えてません。笑
ここで言いたいのはアレルギー反応は、食べたりや触れたり、吸ったりなどアレルゲンが体内に入ることで起きます。
この記事では、食べることで起きるアレルギーに絞って書いていきたいと思います。
まず初めに食物アレルギーって何?
そもそも、まず食物アレルギーってなに?
食物アレルギーとは、免疫学的機序によって大きくIgE依存性と非IgE依存性の2つに分けられます。
またアレルゲン暴露(アレルゲンのものを摂取した場合など)から症状誘発の時間経過によって即時型反応と非即時型反応の2つに分かれます。
IgE依存性反応の多くは即時型反応を呈することが多いです。
即時型アレルギー反応 | 非即時型アレルギー反応 | |
---|---|---|
時間 | 数分〜15分程度 | 2〜3時間後 |
症状 | 皮膚症状(蕁麻疹、掻痒感など) 呼吸症状(咳、呼吸困難感) 消化管症状(嘔吐、下痢、腹痛) | 消化管症状(嘔吐、下痢、血便) |
一般的にアレルギーが出たと思う場合は、IgE依存性反応で即時型反応であることが多いと言うことです。
症状は下記画像を参照してください!
https://www.jspaci.jp/guide2021/jgfa2021_2.html
消化管アレルギーとは
食物アレルギーには2つに分類されると先ほどお伝えしました。
消化管アレルギーは非Ige依存性に分類されます。
そのためアレルゲン物質を摂取した後、すぐに症状が起こるのではなく、おおよそ1〜4時間後くらいに嘔吐などの消化器症状を認めます(僕の息子はだいたい摂取2時間後くらいに嘔吐を認めました)。
消化管アレルギーは新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症と呼ばれるそうです。
除去・負荷試験を中心に診断し、治療は原因食物の除去が基本で、一般に予後は良好である。
病院での検査〜入院について
検査のためにアレルギーに関する専門医がいる病院に紹介されました。
そこでは血液検査、それから負荷試験と呼ばれるアレルゲン物質を少しずつ摂取し、症状の有無を観察する試験を行いました。
血液検査はアレルギーの反応はなし。
専門医の診断によると消化管アレルギーで間違いないだろうとのこと。
ここで卵と言っても、卵黄にアレルギー反応があるのか、卵白にアレルギー反応があるのかを知る必要があり、卵黄と卵白を分けた状態で負荷試験を行いました。
コロナ感染症が消息しかけていたものの、面会には制限があり、親は1人まで。
採血を取ったり、万が一アレルギー症状(アナフィラキシー反応)が出た際に点滴や薬剤を投与するために点滴を入れます。
ただ息子がすんなり点滴を取らせてくれる訳はなく…ギャン泣き・暴れる…。
点滴はなんとか取れるものの、包帯でぐるぐる巻きの手で息子本人はかなりストレスで機嫌が悪い。
といった状況がありました。
妻が付き添いに行ってくれたんですが、機嫌が悪く、また負荷試験でいつ嘔吐してしまい、ぐったりするか分からない状態で、息子も妻もとても大変でした。
結果から言うと…
卵白の負荷試験はクリアできました。
毎月1回の負荷試験の日帰り入院を3〜4回ほどしました(症状が強かったり、入院が必要だと医師が判断したりした場合は1泊の入院になります。)
その間に卵白の摂取量を最初の量から2倍、2倍と増やして、卵半個分ほどの卵白を摂取できれば、クリアとなります。
毎回の入院は大変で、ヒヤヒヤしました。
卵白は無事に摂取できたことで、食べるものも少し範囲は広がりましたし、度々の入院が減ると思うとよかったです。
卵黄の負荷試験は最初の段階はクリア出来たんですが、グラム数が増えるとアレルギー反応が出てしまいました。
負荷試験でアレルギー反応を認めた際は、その後アレルゲンを除去して、6ヶ月後に再度負荷試験を行っていくことになります。
6ヶ月後に行った負荷試験でも、卵黄はダメでした…
また6ヶ月後のチャレンジになります。
ゆっくりではありますが、頑張っていこうと思います。
【まとめ】
今回は息子の卵アレルギーについてお話をさせてもらいました。
アレルギーにも種類があり、今回は僕も初めて聞いた「消化管アレルギー」と言うもの。
ネットなどでいろいろ情報収集ができる時代だけど、なかなか経験したことを書かれている方はいないと思います。
是非、参考にしてもらえたらなと思うのと、同じ境遇の方の助けになればと思います。
また病院に行かれる際は、アレルギー疾患に関する専門医がいるので、専門医のいる病院へ受診が出来ればベストです。
各領域に専門の先生がいるように、やはり専門医に診てもらうことで正しい治療や正しい教育を受けられると思います。(これは看護師経験からもそう言えると思います。)
あとお母さん、お父さんが出来ることとしては、摂取した食事をしっかり把握しておくことが大事だと思います。
症状が見られた際は慌てます、心配です。嘔吐物が気管に入らないように注意することや症状が見られた後の子供の様子をしっかり観察しましょう。
即時型反応(アナフィラキシー反応)の場合は、症状によっては重度となるため病院へすぐに受診されて方がいいです。
また息子の卵アレルギー(消化管アレルギー)については、その後の経過をお伝えできればと思います。